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TPPと医薬ライセンス #2

  - 2016年1月21日  最近の出来事と医薬ライセンス

先週、オバマ・アメリカ大統領による一般教書演説があった。医薬ライセンスとの関連でいえば、目玉は、昨年の「TPP 大筋合意」(2015.9-10)と本年目標の「TPP 米国議会批准」であろう。

中でも昨年の大筋合意時にもオバマ氏が言っていた 「中国ではなく我々が(世界経済の)ルールを作る。」と言う言葉がとくに印象的であった。

このTPP交渉で特記すべきは、国際交渉では何時も大国の影に隠れて存在感のない日本代表(A氏)が米通商代表のフロマン氏を向こうに回して、いやむしろ味方に取り込んで全体のリーダーシップを発揮し際だって見えたことであろう。日本の代表であっても交渉経験を持つ交渉責任者が緻密で充分な準備を得て腹をくくって行えばそれなりの成果が得られるということである。(TPP 協定文書の署名式をニュージーランドで行うとの News が出た今日、同じ日に、そのA氏のカネにまつわる週刊誌記事が出版され国会中継でシドロモドロの答弁を見るのは何とも情けない。)

「人間が作るルールは作る人(又は国家)が自分に有利な形を作るので誰が作っても同じ。万人(国)に満足されるようなルールはない」等と言う人がおりそれもある意味真実であろう。だからと言って、ルールは誰が作っても同じと言うことにはならない。国際社会においても、軍事力や金で自国領土を広げようとするする大国があるとすれば、物騒なことであり、そのような国にはルール作りに参加して欲しくないと思うのは自然な情感であろうが、だからといって、別の国から異なった切り口で見れば見解は又全く異なるかも知れない。まー、建前上理想に近いと考える形の確立を目指している国があるとすれば、その国が作るルールは前述の様な詭弁を操るかに見える大国と比較すれば幾分はbetterと言うことになるのであろうか?

医薬ライセンスの世界ではどうであろうか?永らくこの仕事に関わっていると「暗黙ではあるが論理が明確でよりフェアな」先進国国際基準と言うものが存在することに気づく。その基準は、時代環境の変遷と共に、先ず、革新的な人のinitiativeによって変えられる。そして、間をおかず、新たな基準に合わせたその考えに賛同する多数の革新的な企業や人の固まりが前進移動したヶ所にできあがる。

具体的な例の一つを挙げれば、ライセンサー契約違反の場合のライセンシーによる解約権がある。最近の医薬品業界の国際基準では、ライセンシーの解約権行使は任意であるのでライセンシーが解約した場合には、ライセンシーは許諾された実施権を失う。当然のことである。ライセンスが欲しければ解約権を行使せず、ライセンサーの違反に対しては妥当な損害賠償を求めるという何とも合理的にしてフェアな考えである。一方、以前の古い日本企業同士の契約では、ライセンサー契約違反の大小に依らずライセンシーは解約権を行使し、ついでに有償実施権の全てを無償でライセンシーに譲渡させる等の不合理にしてアンフェアな条項がみられたものである。


なにー?!今でも我が社はそれやってる!などという先進国ルール無視の会社や大学があったとしたら、今からでも、,医薬ライセンスを勉強し直した方が良いかも知れない。

2016-1-21 [EDIT]




 

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