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契約書のひな型(2)

契約書のひな型(2)

 

以前、契約書のひな型は使わない方が望ましいという趣旨のことを書いた。契約書には、両当事者が合意した内容を書けばよいといったことがある。それ自体は正しい。ただ、仮にも契約書や覚書と言うからには、しかもそれを企業同士で結ぶからには、それなりの書式がある。

 

子供時代に夏休みの絵日記を書いた経験を持つ人も多いと思うが、必ず書かねばならないことがあったはずである。即ち、年月日、天気、話題と登場人物などである。契約書も同じである。では、契約書に必ず記載する必要要素とは何か?

 

それは、

①契約当事者名、

②Subject/主題と合意事項、

③契約有効期間であろうか。

 

また、過去に同じ主題について、同じ当事者間で何らかの契約(取り決め)が既に存在すれば、話は若干複雑になる。

 

④過去のどんな取り決めが現在有効に生きているか?全ての有効な現存契約書を網羅することが望ましく、

⑤何を改訂し、何は改訂せずそのままにしておくか?

⑥意図せずに、新契約の条項と現存契約の条項が抵触(矛盾)した場合には、どちらの条項を優先するか?

等を記載することが必要となる。

 

これらの中の何れかが、或いは複数の必要要素が記載されていなかったとしたら、とても契約書とは言えないのである。同じ主題に関して、現存するそれぞれの契約書間の相関関係のない契約書が幾つも存在すれば、世の中無法状態となる。しかも、③が規定されていなかったりしたら将に混沌である。

 

それ自身が無法状態の契約書。契約書は奥が深いのである。