契約書の条文

 

(立場により異なるべき契約条項)

 

ライセンス交渉では、契約書を自社で起案するか、相手方に起案して貰うかで、その結果は大きく異なる。自社で起案することが出来れば、交渉の半分は巧く行ったも同然である。但し、自社に有利で有りながら、相手方から見てもそれ程違和感が感じられない草案を作れるかどうかが鍵である。

 

ところで、Global企業のlawyerは、例えConfidentiality Agreement(CDA)であっても最低7種類のTemplateを用意している。

①情報を開示する場合のhard, soft, mediumと、

②情報を受領する場合のhard, soft, mediumと、

③相互開示の場合

の1種類、計7種類である。

 

日本企業の殆どは、情報を開示する場合も、受領する場合も同じ控えめなTemplateが1種類である。何ともお人の良いことである。何故、たかがCDA草案をGlobal企業が7種類も用意するのか?それすら気付かない、単なる無知のこともある。

 

秘密保持期間が3年であろうが、10年であろうがお構いなしである。結局、相手から情報を得る場合には、秘密保持期間が10年、情報を出す場合には3年というようなことになる。秘密保持契約だとまだ問題は小さいし、相手の意図も分かりやすい。恐ろしいのは、ライセンス契約書である。本来は、ライセンサーが持つべき契約初期案件を相手に渡して、親切な?相手方外国企業の好き勝手な草案をもとに交渉する日本企業ライセンサーの何と多いことか?

 

誠実開発義務も、開発販売計画も、不誠実に対する罰則もなし、有るのは、特許侵害の場合のroyaltyの割引や、開発援助義務だけだったりする。それでも、喜んで交渉し、締結してしまうのである。5年10年たった後に、相手から思いも掛けなかった訴訟をされたり、製造承認取得直前の製品を体よく取り上げられても、まだ、契約交渉時の失敗に気付かないこともあり得るのである。