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製品・技術の導入(2)

 

競合禁止条項-2

 

自社のバイオ技術や医薬品を誰かに独占的に導出したり、どこか1社のみと提携、共同研究・開発する場合に、先ず心配になるのは、導入側が真剣にやってくれるのかどうかである。特に、導出側が小さなbio-ventureで有れば、なけなしの技術や製品を棚晒しや塩漬けにされたらたまったものではない。相手が悪いと、自社品や他の導入品があるにも拘わらず、保険として他社からの同一領域製品や技術を導入することはありそうなことである。特にその領域に強力なfranchiseを持つ大手製薬企業なら当然考えることである。

 

同領域に競合品を持つ可能性のない企業を導出先として選べば、棚晒しや塩漬けの可能性は低い。ただその場合には、導入先は経験も少なくfranchiseも持たないので、いつの間にか社内でのpriorityが低くなったり、経験がない領域の開発に手間取ったり、巧く開発できなかったり、折角の良い製品を多くは販売して貰えないというリスクがある。

 

この様な場合、導出先のお勧めは、どちらの企業であろうか?

 

勿論、個別のケース毎に種々のfactorを考慮して決めればよいのであるが、やはり、一般には同領域に経験のある企業が望ましい。但し、契約書で競合禁止条項や努力義務条項を設定することをわすれてはならないのである。

 

ただ、単純に競合禁止条項の設定を要求すれば、導入側がむざむざと了承するわけはないのである。そこからが、ライセンス担当者の腕の見せ所である。無理な要求をせずとも、両者満足する合意点があるのである。

 

例えば、

① 同一治療領域でも、「競合品」の定義の作用機序・適応症を狭く限定する、又は、

② 開発や販売時期のずれで「競合品」の範囲を限定する、又は、

③ 「競合品」の研究開発は禁止せず、導出側は「競合品」に対して提携のFRRを持つ、又は....

④ M&Aで競合品が生じたときの巧い対処法は?.....

 

と、条文の書き方一つで、結果は大きく異なるのである。競合禁止条項-1(2005/July/9) の様な結果にはならなかったかも知れないのである。因みに、Plavixの米国での2004年売上げは、$2,833M (+36%)約3,100億円であった。