· 

製品・技術の導出・導入

 

契約書中に努力義務を規定

 

導出先の努力義務を契約書で規定し、せっかくの導出品を塩漬けにさせず、真面目に開発販売して貰うにはどうすればよいか?

 

一般に記載されるのは、導入側が "commercially reasonable effort"をもって開発するという規定である。国際契約では、導入側は"best effort"するなどと書いてはいけない。日本では「最善を尽くす」というのは当たり前のことであり「商習慣に基づく妥当な努力を払う」等という相手には喜んで導出する気にもならないであろう。

 

しかしながら、この日本と外国での文化・商習慣の違いは、日本企業にとってしばしば苦い経験をもたらしたのである。最近まで、日本企業が海外企業からの導入品の開発又は販売で "best effort" を尽くさなかったと言うだけの理由で巨額(数百億円)の賠償請求訴訟を起こされ泣く泣く数十億円の支払で和解したとの話を良く聞いたものである。"commercially reasonable effort"は、『同程度の市場性を持った自社品に注力する努力と同程度の努力』と定義されることが多い。

 

努力義務違反をしたときも、導入側にとっては、独占的ライセンスから非独占的ライセンスへの転換程度の罰則であることが望ましく、それ以上の罰則は付けないようにしたいものである。

 

逆に、導出側にとっては、大枠での開発計画時間軸を契約書に添付させ、開発が遅れて、milestoneに到達できなくても、ある時間を経過すればmilestone paymentsを取る位の規定が欲しいものである。