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Sublicensee

 

License(実施権許諾)契約にしばしば登場するのがsublicensee (or sub-licensee)である。licenseeが更に、ライセンスを又貸し?する先である。

 

Sublicenseeの指名権をlicenseeに許可することに関して、

①Licensor側の利点としては、窓口(licensee)を1社だけにして、その窓口が全世界での開発、製造、販売の全てを取り仕切ってくれるので手間が省ける。

②Licensee側の利点としては、

i)全世界の権利を一手に管理、取り仕切って、その対価として、sublicenseeとlicensor間で「浮いた」手間賃、付加価値等を貰える、又、

ii)自分の嫌いな他のlicenseeが出現する煩わしさを避けることが出来る等である。

 

Licensorに対し、自身(licensee)が払うのと同程度のsublicenseeからの対価(実施料)を払いさえすれば、sublicenseeから幾ら高額の対価を取っても、通常は、licensorから咎められることはない。

 

③日本企業がlicensorで欧米企業がlicenseeの場合に、欧米企業が時折要求するのが、sublicenseeからのroyaltyの割引である。50-80%もの割引を要求する呆れた例もある例えば、royaltyがNet Salesの10%であったとしても、licensorの取り分は、たったの2%となる。こんな相手(licensee)には、sublicense権を与えず、licenseeには自前でやれる国だけ与えればよい。その際に、忘れてはならないのは、licensee, sublicensee, licensor間の技術情報の無償交換規定である。

 

④逆に、日本企業がlicenseeで欧米企業がlicensorの場合に、欧米企業が時折要求するのが、sublicenseする際の契約金のうちから、10-20%の上納金である。

 

基本的に、license契約の条件は、法律違反でない限り、licensor, Licenseeの力関係で決まる。ただ、未熟な日本側企業にとっては、一般的常識を持っていた方が交渉を有利に進めることが出来る。欧米の未熟な経験のないlawyerの中には、非常識なことを平気で "customaryには.."  などと言ってくるので騙されない様に注意が肝要である。

 

⑤royaltyの意味は、IP(Intellectual Property Right = 特許、ノウハウ=技術情報、商標)の対価であるので、licenseeがノウハウ部分の価値を大幅に増加させたとしても、licenseeがsublicenseの際にroyaltyの値引きを要求するのは理屈に合わない。勿論、licenseeが自身で付加価値を付けた分だけ、sublicenseeから高率のroyaltyを取り、その差額を懐に入れるのなら理解できる。

 

逆に⑥契約金というのは、licenseする迄の投資のrefund(全投資にrisk factorを乗じて、総額を全世界の推定市場で配分する)だから、licenseeが導入後に投資して、その投資の見返りをsublicenseeからrefundさせるための契約金の上前をlicensorが刎ねるのは理屈に合わない。Licensorは既にlicenseeから契約金を取っており、それで充分である。それから先のことはlicenseeの裁量である。

 

Licensorが公認会計士(certified accountant、最近は信頼失墜)を使ってlicenseeの売上に対するaudit/inspectionを要求するのは一般的ながら、最近は、License契約中で(契約締結当事者ではない)sublicenseeの帳簿閲覧権を要求する欧米企業も有るので油断ならない。

 

ただ、licensorの立場としては、license契約中では、sublicenseeが適応可能なlicenseeの全ての義務を遵守する様、licenseeに宣誓、保証させなければならないことは言うまでもない。